改憲によるリスク 2682年版
今年で自民党政権発足から10年経つ。しかしながら、国民の生活は相変わらずである。
政府与党は今後改憲に力を入れていくことが予想される。今年の7月には上院選挙があり、上院でも改憲勢力2/3を確保できるかが争点である。
2678年の時点では
①自衛隊明記
②上院代議士を都道府県から最低1名
③教育
④緊急事態条項を創設
を掲げている
出典
1.自衛隊明記では2項を削除して自衛隊の行動範囲や自衛隊法の一部をくっつけている
また作戦行動などは法律根拠とある。
2672年時点では国防軍保持として、3項で国民と協力して国防に参加するとある。これでは徴兵制が合憲となってしまう。国民やある政党のコンセンサスを得にくいことから、自衛隊や自衛権明記で止めたと推察できる。
「前項の規定は我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を守るために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として法律の定めるところにより内閣総理大臣を最高指揮監督者とする自衛隊を保持する
自衛隊の行動は法律その他の統制に従う」
とある。平和が2項に2回出てきている。平和とは正義と秩序を基調とした国際平和を指していると考えられる。実力組織と戦力ではない解釈とみられる。
戦力とは英語だとother war potential と戦争になりうるものである。その戦争も侵略戦争だけなのか自衛戦争も含むのかはっきりしない。
戦力 スポーツや運動などで戦う力。働き手 戦争を遂行する力
実力 実際に持っている力
と国語辞典では定義されている。
そもそも1項で侵略戦争の放棄をして、2項で軍隊を持たない、戦争する権利を認めないのなら何故2つにわけるのか。最初から一切の戦争を放棄する、陸海空軍は持たないし戦争する権利は永久にないとまとめればよいのではないかと疑問に残る。
2.上院の議員選出は1票の格差是正が背景にある。上院の合区都道府県をくっつけるのではなく県単位とする。しかしこのままでは東京や大阪の数を増やすことになる。1票の格差は2倍以内とされているからだ。
アメリカなどは州に2名だの、ドイツは州で3~6名であり数十倍も格差がある。
地方の声を反映させるのは難しいが、下院と同じように1票の格差が2倍以内というのもナンセンスといえる。
3.教育改革
89条では私学の助成金を禁じている。当然、朝鮮学校無償化も違憲である。
私学に税金を投入していいかは反対の声も少なくはないだろう。学校経営する側としては助かる反面、他の法人からしたらせこい不平等だという人も現れるであろう
これについてはもう少し議論の必要がある。
4、緊急事態条項
緊急事態条項は憲法を部分的あるいは全面的に停止することである。
2672年案では武力や内乱災害等法律で定める緊急事態とある。
また事後承認も容認されている。100日単位での更新を必要としてる。
内閣の出す政令が法律と同等であること
議会は解散されない、特例日を設ける
この二つが特色としている。
戦前は勅令が憲法であり、議会が閉会中の措置である。議会で否決されたら取り消された。それと同じであるといっても過言でない。
ただ、今回の武漢ウイルス感染症について緊急事態条項を援用するのは甚だ疑問である。そんなことをして成功した国家を聞かない。緊急事態条項で入院しろと命令されたら本人が費用払えないなどを理由に拒否できなくなる可能性がある。
出典
https://jimin.jp-east-2.storage.api.nifcloud.com/pdf/news/policy/130250_1.pdf
すでに災害時の法律は存在し、今回の感染症についても公共の福祉や幸福追求権などで対処できるという考えもある。
石油を確保するために中東に海保や自衛隊を派兵しているではないか。
周辺事態法により小泉政権時カンボジアやイラクに派兵を行っている。
戦時中は戦時国際法が存在する。
改憲よりかは、武漢コロナウイルスで衰退した経済回復が最優先ではないかとみている。